料理撮影で「白いうどん」が撮れない理由|プロ品質の料理写真は光で決まる
大宮の肉汁うどん桜様にて、メニュー撮影を行った。今回撮影したのは特選出汁豆乳うどん。白い出汁にうどんが沈む、見た目はシンプルだが、実は非常に撮影が難しい料理の一つだ。
料理撮影の相談を受けていると、「以前撮影した写真が使えなかった」という話をよく聞く。特に白いスープや白い皿の料理は失敗が多い。自然光で撮影すると、青くなったり、オレンジに転んだり、緑っぽく濁ったりする。時間帯や天候、周囲の壁の色の影響を受けるため、色が安定しないからだ。白い出汁の料理を自然光で正確な色に撮るのは、実はかなり難しい。こういう基本的なことを知らずに撮影し、そのまま納品してしまうケースも少なくない。
「安く撮影します」という人の中には、料理を置いてシャッターを押せば料理写真になると思っている人も多い。しかし実際の料理撮影は、料理を撮っているのではなく、光を設計して撮っている。ここを理解しているかどうかで、写真の仕上がりはまったく変わる。
今回のうどんの撮影では、ストロボで出汁とうどんの表面にだけハイライトを作っている。全体を明るくしてしまうと、白い出汁は平面的な白い液体にしか見えない。部分的に光を当て、ハイライトをコントロールすることで、出汁のとろみ、うどんの質感が出てくる。料理写真は明るさではなく、ハイライトの位置で質感が決まる。
料理写真がうまく撮れない人ほど、何十回もシャッターを押す。しかし光が間違っていれば、何百枚撮っても写真は良くならない。自然光や店内照明のまま撮っている限り、質感も色もコントロールできないからだ。料理撮影は撮影回数ではなく、ライティングで決まる。 料理撮影におけるプロ品質とは、高いカメラでもスタジオでもない。 料理の色を正確に出せること、質感を光で作れること、短時間で安定して結果を出せること。この三つが揃って、初めて仕事としての料理撮影になる。
料理写真は誰でも撮れるが、メニューや広告に使える写真を安定して撮れる人は多くない。ここが、趣味の写真とプロの料理撮影の一番大きな違いだと思う。
料理撮影の依頼については、 「料理撮影の依頼完全ガイド」でまとめています。
ラ・クレアシオン
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