肉寿司の料理撮影で重要なのは「赤身の色と影」|焼肉メニュー撮影のライティング理論

query_builder 2025/10/29
料理撮影の専門知識
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全国チェーン展開している 焼肉ホルモンたけ田 様でメニュー撮影を行い、今回は肉寿司のイメージカットを撮影した。炙りやタレで派手に見せるタイプではなく、赤身そのものの存在感で見せる非常に潔い一皿だった。


赤身肉の撮影はシンプルに見えるが、料理撮影の中でも難しい部類に入る。理由は、赤い肉は光を当てすぎると色が飛び、弱すぎると黒く沈んでしまうからだ。つまり、明るさではなく、影の作り方で肉の質感を出す必要がある。


今回の撮影では、赤身肉の肉肉しさを出すために、あえてシャドウをしっかり残すライティングにしている。全体を明るくすると、肉は平面的に見えてしまう。適度な影を入れることで、繊維の立体感や厚みが出て、肉の存在感が出てくる。料理撮影では、明るい写真が良い写真とは限らない。むしろ、どこまで影を残すかの判断が重要になる。


色再現についても、赤身肉は特に注意が必要だ。照明の種類や色温度の設定を間違えると、肉が茶色や紫に転んでしまう。肉の写真で一番大事なのは「美味しそうな赤」を正確に出すことなので、ここはかなりシビアに調整している。


今回の構図では、後ろに厚切りの牛タンを配置している。赤身肉だけだと画面が赤一色になってしまうが、牛タンの少しグレー寄りの色が入ることで色の対比が生まれ、手前の赤身の色がより引き立つ。料理写真では、主役だけを考えるのではなく、周囲の食材や色の配置まで含めて画面を設計することが大切になる。


肉の撮影は、焼き目や照りでごまかすこともできるが、赤身だけで勝負する写真はライティングと色再現の技術がそのまま写真に出る。シンプルな料理ほど、撮影の技術差が出やすいのはこのためだ。


料理撮影は料理を並べて撮る仕事ではなく、光、影、色、構図を設計して「美味しそうに見える理由」を作る仕事だと思っている。こういう基本の積み重ねが、メニュー写真の完成度を大きく左右する。

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