「屋台の概念をくつが...
千葉・佐原のオーベルジュ〈マノワール 吉庭〉が、先ごろ行わ...
08.Nov.2025
ぴあ発行『東京老舗名店』の取材で、柴又の大和家にて天丼 上を撮影した。
「松竹宣伝部柴又分室」と呼ばれ、『男はつらいよ』のロケ中は出演陣の休憩所として使われた店。渥美清が好んで食べた丼でもある。ここでは逸話が料理の背後に立っており、まずその事実が撮影前に画面の温度を上げる。
天丼の撮影は、誇張ではなく端正さで責任を取るべき料理だと感じた。揚げ色を光で煽り立てる方向は採らず、輪郭の厚みと質量を淡々と拾う。光は抑制し、艶を鳴らさず据え置く。
写すべきは「熱狂」ではなく「確かさ」だと、現場で判断したからだ。
渥美清が食べたものと同じ名称の一椀が、時代を越えていま目の前に置かれている。
料理撮影とは常に現在形の仕事だが、この丼に関しては、現在形であることそのものが既に物語を帯びている。
柴又で天丼を撮る——その一句だけで十分に濃い。
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ラ・クレアシオン
住所:埼玉県草加市新栄