料理撮影で“温かさ”はどう作るのか|薬膳料理の撮影で使う光と色の設計

query_builder 2025/11/02
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つくばの薬膳料理店「而且(アーチェ)」様で、秋冬の新作メニューをPOP用に撮影した。並んだのは、つくばの薬膳料理の店、而且(アーチェ)様にて、メニュー撮影を行った。今回は冬メニューのPOP用撮影として、「鮭魚蓮藕湯」「地瓜栗子粥」「洋梨と白キクラゲの薬膳コンポート」、そして「特製酸梅湯」を撮影している。


テーマは「体を温める料理」。この場合、ただ料理を正確に写すだけでは足りない。写真として見たときに、温度を感じることが重要になる。料理撮影では、味そのものは写らないからこそ、光と色で“体感”を作る必要がある。


今回のライティングは、光を回し気味に設計している。強い直射ではなく、やや拡散させた光で全体を包み、影を柔らかく落とす。これによって、刺激のあるコントラストではなく、落ち着いた温かさを出すことができる。陰影は弱くてもいいが、消してはいけない。このバランスで料理の空気感が決まる。


色に関しても同様で、単純に色温度を上げれば温かく見えるわけではない。確かに全体を暖色に振ればそれらしくはなるが、それをやりすぎると料理本来の色が濁る。薬膳料理のように素材の色が繊細な場合、この濁りは致命的になる。今回はベースの色再現を崩さず、ほんのわずかに温度感を加える方向で調整している。見た目は自然だが、実際には細かくコントロールしている部分だ。


料理撮影では「温かそうに見せる」という表現はよく求められるが、料理の色を変えずに温度感だけを足すのは簡単ではない。光だけでも不十分で、色だけでも破綻する。両方を同時に設計する必要がある。このあたりは経験の差がそのまま仕上がりに出る。


今回の撮影も、最初から仕上がりを見据えてライティングを組んでいる。レタッチで整えることを前提にしつつ、現場の段階で季節感と空気感の土台を作る。撮影と仕上げは別工程ではなく、ひとつの流れとして設計している。


料理撮影は単なる記録ではなく、どう見せるかの設計作業だ。特にイメージ寄りの撮影では、正確さと表現のバランスをどう取るかが重要になる。この判断ができるかどうかが、専門性の差になると思う。



料理撮影の依頼については、 「料理撮影の依頼完全ガイド」でまとめています。

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