イタリアン料理撮影を成功させる秘訣|依頼で失敗しない基準
料理写真は「味」ではなく「売れるかどうか」を決める
飲食店の料理写真は、料理の味を伝えるものではなく「売れるかどうか」を決める重要な販促ツールです。特にイタリアンは、色数が多く、皿も大きく、立体感も必要なため、撮影難易度が高いジャンルの一つです。ここが分かっていないと、どれだけ高いカメラを使っても、どれだけ高い料理でも、美味しそうには見えません。価格帯が高い料理は特に高級感を出さないといけません。写真で高級感を出し、「この価格でも食べに行きたい」と思わせることが重要です。
イタリアン撮影で最も重要なのは光と皿の見せ方
私は30年以上、飲食店の料理撮影・メニュー撮影を専門に仕事をしていますが、イタリアン撮影で最も重要なのは「光の設計」と「皿の見せ方」です。ここが決まれば撮影はほぼ成功します。逆にここを間違えると、ほぼ失敗します。料理撮影はカメラやレンズではなく、光で決まります。ここを理解していないと、いつまで経っても料理写真は上手くなりません。
La VASARA CAFE & GRILL銀座本店でのメニュー撮影の事例
実際に、銀座のLa VASARA CAFE & GRILLにてメニュー撮影のご相談を受けました。今までは、食べログから派遣されてきたカメラマンの写真と、自社の広報の方が撮った写真でメニュー撮影をしていたそうですが、どうも綺麗には撮れないとのことでした。 撮影の際には、広報の方が「撮り方を勉強させてください!」と言って撮影に同席されました。こちらも隠すものは何もないので、セッティング、ライティング、カメラ設定、全てを見せました。それだけではなく、光の設計についても説明しました。
料理撮影ができないカメラマンの典型例
その方は写真の学校を卒業されており、スナップ撮影の経験はあったのですが、料理の撮影はほぼ素人でした。自然光でしか撮影したことがなく、これが撮影がうまくいかない原因だとすぐに分かりました。料理撮影は自然光では安定しません。時間、天気、季節、全てに左右されます。メニュー撮影には向いていません。 私はストロボでの撮影を推奨しましたが、ライティングの組み方が全く分からないようでした。光の方向、ディフューズ、レフ、影の作り方、ハイライトの出し方。説明しても最初はなかなか伝わりませんでした。料理撮影はカメラではなく、光で撮るものだからです。彼の中では、ストロボはカメラの上につけて真正面から光らせるもの。それがストロボだと考えていました。我々フードフォトグラファーは、そのような簡易的なストロボは滅多に使用しません。そもそもの考え方の違いで、料理撮影ができなかったのです。今後は自分たちでメニュー撮影をしたいと仰っていましたが、正直それは難しいでしょう。色被りをした、美味しくなさそうなメニュー写真になってしまう可能性が高いと思います。
イタリアン撮影で重要なポイント① パスタの立体感
では、イタリアンの料理撮影で具体的に何が重要なのか。まず一つ目はパスタの立体感です。真上から撮るだけでは、ただの麺の塊に見えます。斜めから光を入れて、麺の一本一本に影を作ることで、立体感とシズル感が出ます。パスタは光の当て方で美味しさが大きく変わる料理の代表です。
イタリアン撮影で重要なポイント② オリーブオイルのハイライト
二つ目はオリーブオイルのハイライトです。イタリアンはオイル料理が多いため、ハイライトが出ないと一気に美味しくなさそうに見えます。これは光の角度で決まります。料理に対して逆光〜半逆光で光を作るのが基本になります。このハイライトが出るかどうかで、写真のクオリティは大きく変わります。
イタリアン撮影で重要なポイント③ 皿の余白の処理
三つ目は皿の面積の処理です。イタリアンは大皿が多く、余白が大きくなります。この余白の扱いが非常に重要で、余白が汚いと料理全体が安っぽく見えます。皿の向き、料理の位置、影の位置まで計算して撮影する必要があります。料理だけではなく、皿も含めて一つの写真として設計する必要があります。
料理撮影は機材ではなく光と設計
ここまで設計して、初めてイタリアンの料理写真は綺麗に仕上がります。逆に言えば、これを考えずに撮ると、どれだけ高いカメラでも、どれだけ高いレンズでも、いい写真にはなりません。料理撮影は機材ではなく、光と設計です。
ここを理解しているカメラマンに依頼するかどうかで、メニューの見え方、売上、店のイメージまで変わります。これは大げさではなく、本当に変わります。
イタリアンの料理撮影をきちんと行いたいのであれば、料理撮影専門のカメラマンに依頼することをおすすめします。特に光を設計して撮影できるカメラマンかどうか、ここが一番重要です。
料理撮影の依頼について全体を知りたい方は、 「料理撮影の依頼完全ガイド」をご覧ください。