Photoshopで極めるフードフォトのレタッチテクニック

query_builder 2025/02/09 料理撮影テクニック

── 色被り・白飛び・黒つぶれを順番に直す方法 ──

自然光で撮った料理写真が

・青っぽい

・黄色っぽい

・白く飛んでいる

・黒く潰れている

そんな状態になったことはありませんか?

料理撮影 失敗例のほとんどは、 順番を間違えて補正していることが原因です。 今回は、Photoshop(Camera Rawフィルター)で 料理写真を救う具体的な手順を、スライダー名まで明確に解説します。

著者プロフィール

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平野慎一(ひらの しんいち)

フードフォトグラファー

ラ・クレアシオン(La Creación)代表


料理撮影・メニュー撮影を専門に、飲食店の現場で撮影を行っているフードフォトグラファー。 1993年より料理撮影専門の広告写真スタジオに所属し、2003年に独立。 以降、首都圏を中心に多数の飲食店で実務ベースの料理撮影を手がけている。 料理を「作品」ではなく、メニューとして選ばれ、注文されるための商品として捉え、 撮影からRAW現像・仕上げまでを一貫して担当。 メニュー、グルメサイト、販促用途など、写真が使われる場面を前提に設計する撮影を重視している。 食べログ・ぐるなびなどのグルメサイト用写真に課題を感じたオーナーからの撮影依頼も多く、 料理の美味しさや質感を正しく伝え、集客や注文につながる写真制作を得意としている。

ラ・クレアシオン
住所:

〒340-0056

埼玉県草加市新栄1-13-5 サニーヒルズ103

まず大前提:触る順番はこの通り

1 色を直す

2 白飛びを抑える

3 黒つぶれを戻す

4 食材ごとの明るさを整える

5 料理だけを少し明るくする

この順番を守るだけで、 仕上がりは大きく変わります。

STEP1 色被りを直す

操作場所

フィルター → Camera Rawフィルター → 「基本補正」

触るのはこの2つだけです。

・色温度

・色かぶり補正

直し方

写真が青い → 色温度を右へ

写真が黄色い → 色温度を左へ

そのあと、色かぶり補正を少し動かします。

ここでの基準は 白い皿ではありません。 肉や野菜が自然に見えるかどうか。 料理撮影では 食材の色が正解基準です。

STEP2 白飛びをできるだけ救う

皿の縁やソースが白く飛んでいる場合。


操作場所

基本補正パネル

・ハイライト

・白レベル

直し方 ハイライトを −40〜−80 白レベルを少し下げる

ここで絶対にやらないこと。

コントラストを先に上げない。 白飛びはさらに強くなります。 完全に真っ白な部分は戻りません。 しかし周囲の階調はかなり戻せます。

STEP3 黒つぶれを戻す

唐揚げやステーキが黒く見える場合。


操作場所

基本補正パネル

・シャドウ

・黒レベル

直し方

シャドウを +20〜+60

黒レベルを少し下げる

影を全部消してはいけません。

料理撮影では 影=立体感です。 影を残しつつ、潰れだけ救う。 この感覚が重要です。

STEP4 食材ごとの“明るさ”を整える

ここが一番大事です。 彩度ではなく、 色ごとの明るさを整えます。

操作場所

Camera Raw → カラー → ミキサー

→ 各色の「輝度」 触るのは主に:

・赤

・オレンジ

・緑


肉が重い → 赤とオレンジの「輝度」を +5〜+15

レタスが暗い → 緑の「輝度」を少し上げる

トマトが濃すぎる → 彩度を上げるのではなく「輝度」を上げる

料理写真は 色を濃くすると不自然になります。 光が当たったように見せることが大事。 そのために「輝度」を使います。

STEP5 料理だけ少し明るくする

最後に行うのがこれです。

操作場所 Camera Raw → マスク → ブラシ

料理の中心部分だけをなぞります。

露光量 +0.2〜+0.4

全体を明るくするのではなく、 料理だけを少し持ち上げる。 これで視線が集まります。 メニュー撮影や撮影依頼の現場でも、 この考え方は共通です。

それでも救えない写真

正直に言います。

以下は完全には戻りません。

・完全な白飛び

・強い混在光(青と黄色が混ざる)

・光が当たっていない料理

自然光だけの料理撮影では どうしても限界があります。 レタッチは救済です。 代替ではありません。

結論

料理写真は、

① 色温度

② ハイライト

③ シャドウ

④ 色ごとの「輝度」

⑤ 部分露光

この順番で直せば、かなり改善できます。

しかし安定した品質が必要なら、 撮影段階で光を設計する必要があります。 メニュー撮影や継続的な撮影依頼では、 再現性が求められます。 料理撮影は専門職です。 Photoshopで救える範囲を理解すると、 なぜ光設計が重要なのかが分かるはずです。




料理撮影の依頼については、 「料理撮影の依頼完全ガイド」でまとめています。

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料理撮影に30年以上携わり、数多くの現場で培ってきた経験をもとに、料理人や店舗が大切にしている意図を正確に読み取り、写真として再構築しています。ストロボを用いた精緻なライティングと、レタッチまでを前提とした撮影設計により、料理の質感や立体感、シズル感を安定して表現することを重視しています。「きれい」で終わらせず、料理と店の価値がきちんと伝わる写真を目指しています。

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